麻雀において、「カン」と「リーチ」は戦局を大きく左右する大切なアクションです。
どのタイミングで「カン」や「リーチ」を選択するかで、勝敗が分かれる場面も多く、初心者だけでなく中級者にとっても悩ましいポイントでしょう。
本記事では、カンとリーチの基本的なルールから、それぞれのメリット・デメリット、さらに戦略的な使い方まで詳しく解説します。
カンとリーチをうまく使いこなして、ワンランク上の麻雀スキルを目指しましょう。
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麻雀の基本ルールと「カン」「リーチ」の役割
麻雀は1局のなかであがりを目指し、終局時の点数を争うゲームです。
麻雀の和了率は4人麻雀で19~23%、3人麻雀でも28~31%程度とあがれる回数が限られています。
そのなかでカンとリーチは、打点をあげる大切な役割を担う要素です。
まず、リーチはそれ自体が手役として機能しており、出あがりが可能になると同時に打点アップにつながります。
カンは、最近の麻雀では新ドラをめくれるだけではなく、リーチ後に裏ドラも2枚見ることができる点がメリットです。
カンとリーチを使いこなすことで、あがりの効率を高められます。
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カンの条件と種類
カンには、明カン・暗カン・加カンの3種類があり、それぞれ発生する条件が違います。
カンが可能な場面と注意点を把握しておかないと、チョンボになる可能性もあるため注意しましょう。
明カン・暗カン・加カンの違い
明カンは、自分の手牌で暗刻があるときに、その牌を他家が切ったときにできます。
暗カンは、自分の手牌で同じ牌が4枚のときにできるカンです。
加カンは、ポンした牌を後に引くことでできるカンです。
ポンした牌に4枚目を加えることから、加カンと言われます。
カンには種類があり、できる状況が異なるため注意しましょう。
カンが可能な場面と注意点
カンは、できない場面があるため注意しましょう。
具体的には、リーチしたあとに明カンと加カンはできません。
暗カンも待ちが変わるケースでしてしまうと、チョンボとなります。
上記のかたちはソーズの134待ちですが、2sをツモって暗カンしてしまうと、3s単騎となり待ちが変わってしまいます。
ネット麻雀では、カンのボタンが出てこないため心配ありませんが、雀荘などリアルで打つ場合は注意しましょう。
カンとリーチの組み合わせによるメリット
カンとリーチの組み合わせによるメリットは、次のとおりです。
- 打点が上がる
- 裏ドラを2枚めくれる
- 相手の有効牌を使えなくできる
- ツモの回数が増える
上記のメリットを把握しておくと、カンとリーチを効果的に組み合わせて活用できます。
打点が上がる
カンをすると打点が上がりますが、要因は2つあります。
1つは、新ドラです。
多くのルールでカンをした際に新ドラをめくれるため、自分の手牌にドラがあれば打点が向上します。
もう1つは、符の上昇です。
麻雀であがりの点数を決める要素にはハン数と符があり、1~3ハンのときには以下の点数となります。
符/ハン数 | 1ハン | 2ハン | 3ハン | 4ハン |
---|---|---|---|---|
20符 | 親:1500子:1000 | 親:2900(700オール)子:2000(400/700) | 親:5800(1300オール)子:2700(700/1300) | 親:2600オール子:1300/2600 |
25符 | なし | 親:2400子:1600 | 親:4800(1600オール)子:3200(800/1600) | 親:9600(3200オール)子:6400(1600/3200) |
30符 | 親:1500(500オール)子:1000(300/500) | 親:2900(1000オール)子:2000(500/1000) | 親:5800(2000オール)子:3900(1000/2000) | 親:11600(3900オール)子:7700(2000/3900)※切り上げ満貫なしの場合 |
40符 | 親:2000(700オール)子:1300(400/700) | 親:3900(1300オール)子:2600(700/1300) | 親:7700(2600オール)子:5200(1300/2600) | 満貫 |
50符 | 親:2400(800オール)子:1600(400/800) | 親:4800(1600オール)子:3200(800/1600) | 親:9600(3200オール)子:6400(1600/3200) | 満貫 |
60符 | 親:2000(500/1000)子:2900(1000オール) | 親:5800(2000オール)子:3900(1000/2000) | 親:11600(3900オール)子:7700(2000/3900)※切り上げ満貫なしの場合 | 満貫 |
70符 | 親:3400(1600オール)子:2300(600/1200) | 親:6800(2300オール)子:4500(1200/2300) | 満貫 | 満貫 |
80符 | 親:3900(1300オール)子:2600(700/1300) | 親:7700(2600オール)子:5200(1300/2600) | 満貫 | 満貫 |
90符 | 親:4400(1500オール)子:2900(800/1500) | 親:8700(2900オール)子:5800(1500/2900) | 満貫 | 満貫 |
100符 | 親:4800(1600オール)子:3200(800/1600) | 親:9600(3200オール)子:6400(1600/3200) | 満貫 | 満貫 |
110符 | 親:5300(1800オール)子:3600(900/1800) | 親:10600(3600オール)子:7100(1800/3600) | 満貫 | 満貫 |
上記の表のように、符が上がると打点が向上します。
暗カンの場合、2~8の数牌で16符、19字牌は32符つきます。
明カンと加カンでは2~8の数牌で8符、19字牌は16符です。
点数は覚えるのに時間がかかるため、すぐに暗記しなくても大丈夫です。
ネット麻雀は自動で計算されますし、最近では雀荘でも点数計算を代わりにしてくれるケースがあります。
ただ、終盤の条件戦にも絡んでくるため、自分で覚えることも大切です。
裏ドラを2枚めくれる
暗カンしてリーチをした際、あがると裏ドラを2枚めくれます。
裏ドラがのる確率は、通常だと30%弱とされており、その抽選を2回受けられる点がメリットです。
2枚の裏ドラを見て外れる確率は40%程度、逆にいえば60%程度の確率で裏ドラがのります。
裏ドラがのれば高打点になる可能性が高いため、暗カンは積極的にした方が良いといわれるケースが多いです。
相手の有効牌を使えなくできる
暗カンすると相手のあがり牌や、有効牌を使えなくできている可能性があります。
たとえば、相手がカン2sの待ちをしているときに2sを暗カンできると、相手の和了率は大幅に下がるでしょう。
下家がチーしたかった牌を暗カンできれば、相手の速度を落とせます。
暗カンは、攻撃的な意味だけではなく、守備的な意味もある選択です。
ツモの回数が増える
カンをすると、王牌から牌を追加で1枚ツモれます。
カンをしたときに、ツモった牌があがり牌だった場合「嶺上開花」という1ハンもつくため、打点の面でも得が多いです。
ツモ回数が増えれば、手が進む可能性も高まるため、相手より先にテンパイする効果があります。
カンをする際のデメリット
カンをする際のデメリットは、次のとおりです。
- 相手の打点も上がる
- 自分の手牌が少なくなる
- カンできないケースもある
上記のデメリットを把握していないと、勝敗に影響するようなミスにつながる可能性もあるため注意が必要です。
相手の打点も上がる
カンすると自分だけではなく、相手もドラが増えるため打点が高くなります。
裏ドラも同様に2枚めくれるため、あがりの平均打点も高いです。
守備面を見ると、カンが諸刃の剣となる可能性に注意しましょう。
自分の手牌が少なくなる
カンをすると、その牌は捨てることができなくなり、通常13枚の手牌が10枚となってしまいます。
字牌は、4枚見えると国士無双にしか放銃しない安全牌となるため、カンすることによる手牌の守備力低下が著しいです。
カンをテンパイやあがりから遠いところからしてしまうと、守備力が下がって放銃につながるため注意しましょう。
カンできないケースもある
カンできないケースは、リーチ後です。
リーチしたあとは明カンと加カンはできず、暗槓も待ちが変わるケースではできません。
最後のツモで引いた牌や他家から切られた牌も、カンできないことに注意しましょう。
ネット麻雀では、カンのボタンが出ないため、間違える心配はありません。
しかし、リアル麻雀ではチョンボになってしまうため、注意が必要です。
カンしない方が良い場面
カンしない方がいい場面は、次のとおりです。
- 打点がいらない場合
- カンの牌を安全に切れる場合
- カンすると受け入れが悪くなる場合
上記の場面に当てはまる場合は、カンしない方がいい可能性があります。
対局時には、意識してみましょう。
打点がいらない場合
麻雀では、打点がいらないケースがあります。
具体的にはオーラストップ目で、あがりさえすればトップ終了できるケースです。
このケースでは、打点がいらないだけではなく、降りる際の守備牌として使うためにカンしないことがあります。
たとえば、オーラスに中のみの1,000点をあがろうとしていた場合、暗刻であればカンしないことで手牌に3枚安全牌を残せます。
ポンしていた場合も、加カンしないことで相手の打点上昇を防げる点がメリットです。
このように打点がいらないケースでは、あえてカンしない選択もできると勝率を高められます。
カンの牌を安全に切れる場合
相手からリーチや鳴きが入った際に、自分の手にカンできる牌があっても、あえてカンせずに切るケースがあります。
カンしてツモる牌が相手のあがり牌だと、カンドラも乗ってしまうため、放銃打点があがってしまう可能性があるからです。
カンする牌が4枚目の字牌であったり、相手に通りそうな牌であったりする場合は、カンしないで相手の打点上昇を防ぎましょう。
カンできる牌を切るケースとして多いのは、相手がリーチをしていて、自分の役牌を加カンせずに切るケースです。
特にテンパイしている際は、カンせずに安全にあがり抽選を受けられることを重視します。
カンすると受け入れが悪くなる場合
麻雀では、カンすると逆に受け入れが悪くなるため、カンしない方がいい手が存在します。
たとえば、次の手を見てみましょう。
上記の手は3sをカンできますが、3sの暗刻と7p3sのくっつきシャンテンと見ることもできます。
特に、345の三色同順もねらえるため、3sをカンしてしまうと受け入れが悪くなるため、カンしない方がいいです。
ただし、7pにくっついてテンパイしたときに、カンするのは効果的です。
このように、カンする際は、したあとの形も考えるようにしましょう。
麻雀ではカンとリーチを効果的に使おう
ここまで、麻雀のカンとリーチに関して解説しました。
カンはリーチしたときの打点をあげますが、同時に相手の打点もあがったり、自分の手に守備力がなくなったりするデメリットがあります。
状況を見て、適切にカンとリーチを組み合わせて使いましょう。
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